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化学をEnjoyしよう

化学をEnjoyしよう - 中條教授からのメッセージ

合成化学、特に高分子合成の醍醐味は、従来にない『新しいものを創り出す』ことです。本研究室では有機合成化学を基礎とした考え方により新しい高分子合成反応を開拓し、従来にない高機能性高分子材料を生み出すことを研究目標としています。 『高分子を作る反応』は高選択的な有機反応の繰り返しであり、有機化学に対する広範な知識と深い洞察、『限りない興味』があってはじめて、新しい高機能性高分子材料の創成へとつながります。すなわち、有機合成と高分子合成の相互フィードバック、場合によっては無機合成の考え方を組み合わせて高分子材料に結びつけると、予想もしなかった夢の材料が生まれることがあります。

このようなアプローチにより、これまでに本研究室では『ヒドロボレーション重合』や『有機ホウ素ゲルを用いた長寿命ラジカル重合』、『ビスチオケテンの環化二量化重合』『新規アルドール型重縮合』などの重合反応を新たに見いだしています。また、DMFやDMSO、HMPAなどの高分子同族体としての構造を有し、新しいタイプの高分子溶媒や高分子触媒として利用できる『非プロトン性極性高分子』や、光や熱などの外部環境によって特性が変化する『環境応答性ポリマーハイブリッド』、青色や緑色に発光する『有機ホウ素共役系高分子』、強いドナー性を有する『含イオウ共役系高分子』、遷移金属錯体を中心または主鎖に含む『高機能性高分子金属錯体』、ナノオーダーの構造が制御された『高分子グラフト型金属クラスター』、エレクトロセラミックスの新しい調製プロセスのための『高分子キレート前駆体』など、特異な構造、物性、化学反応性を有する新規高分子を合成しています。さらに無機高分子にも着目し、従来の炭素主体の有機高分子に代わり、ケイ素、ホウ素、アルミニウムなどのヘテロ原子を主鎖にもつ高分子が得られています。特に、有機高分子と無機物がオングストロームからナノオーダーで分散した『分子レベルでの有機−無機ポリマーハイブリッド』は、既に知られているプラスチックともガラスとも違った『分子機能をもつ先端複合材料』として期待されています。

これらの高分子材料を創成する基本は『反応性高分子』の考え方であり、これに固定観念の枠組みを越えた新しい発想を組み合わせた結果として、いわゆる『インテリジェント高分子材料』や『環境機能性高分子材料』など、従来の高分子合成手法では得られなかった独創的な材料が次々と本研究室から創出されています。このようにして生まれた『次世代の高分子材料』は、学問的にはもちろん、工業的にも大いに注目されており、その研究成果は国際的に極めて高く評価されています。他に、『ジイン類の環化付加共重合』についても研究を行っています。

本研究室では『化学を本当の意味で『Enjoy』し、『新しいものを自分の手で創り出す』ことをそれぞれがめざして、研究に精力的に取り組んでいます。